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JALの2020年2月の旅客輸送実績が報告されました。コロナ禍で欠航、運休が本格化し始めた月であり、状況が気になりますので、まとめてみました。
国内線
国内線は2月度の旅客数は微減の印象ですが、利用率の落ち込みはグラフでも目立ちますね。
- 旅客数:2,568,767人(前年比97.4%)
- 利用率:65.8%(前年同期72.0%)
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利用率は RPK(千人キロ)/ASK(千座席キロ)で計算されます。
- PPK:Revenue Passenger Kilometers = 旅客数 × 距離(輸送量)
- ASK:Available Seat Kilometers = 有効座席数 × 距離 (輸送キャパ)
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2020年2月の利用率の落ち込みは、分母になるASKが例年より大きいことが主要因ですが、2月はまだ国内線の減便、休便は行っていませんので、なぜ輸送キャパを増やしたのか不明です。攻めに出たのか、運航計画上のミスでしょうか?
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国際線
2月はプレスリリースだけで4回の機材小型化、減便、休便の発表を行っています。
- 2月4日:北京、上海(浦東)
- 2月6日:北京、上海(浦東)
- 2月7日:天津、北京、上海
- 2月18日:上海(浦東)、天津、香港、香港、釜山、金浦、桃園
- 2月27日:天津
国際線は中国・韓国線の落ち込みの影響で、旅客数、利用率共に落ち込みが目立ちます。
- 旅客数:553,964人(前年比77.8%)
- 利用率:71.1%(前年同期79.8%)
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エリア別にみていきましょう
中国線
全2月は約12万人の旅客数でしたが、3万人の1/4に、利用率も機材縮小等をしても、前年82%から30%に半減以下となりました。
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韓国線
韓国線は前年5万人の旅客数でしたが3万6千人、利用率も前年75%から58%に大幅減少しました。
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その他エリア
他のエリアにつきましては、2月はエリアにより多少ありますが、まだ大きな影響が出ていないのでまとめます。
=米大陸線=
=欧州線=
=東南アジア線=
=オセアニア線=
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まとめ
2月は中国、韓国線を中心に旅客輸送状況が悪化しました。
3月度は各エリア悪化が本格化しますので、実績を見るのが怖いですね。
最後に
3大アライアンスや各国メジャーエアラインが、国への支援要請を求めていますが、日本の2大キャリアはまだそのような報道がありません。
日本の2大キャリアの財務状況は、海外メジャーエアラインより良好との報道もあり、また危機の乗り切り方は各社判断になりますが、国への支援要請にならないことを切に祈っています。
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