初夢は12月13日から1月1日の間の夜に見るものなのか、1月1日から1月2日の夜の見るものなのか諸説ありますが、日系の国際線を多数持つJAL、ANA各社は3月から始まる羽田シフトの夏ダイヤの準備を進めるとともに、オリンピック後の成田枠の拡大活用に向け、すでに検討されていると思います。
ANAはここ数年新規航路開拓に邁進していましたが、JALはやや保守的なイメージがあります。
エアライン各社が、増便や新規航路開設を検討する要素は主に、以下かと思いますが、
- 日本人の訪問者数
- 在留邦人数
- 就航先国(含む都市)からの日本訪問者数
- 就航先空港の枠制限有無
- その他(アライアンスの関係等)
ここでは初夢として、データのある在留邦人者数をベースに、勝手に今後の日本からの増設か新規路線の可能性について、勝手に夢想してみました。
在留邦人数の大きい都市の就航状況
まず外務省が発表する2019年10月時点での都市圏別在留邦人数ランキングを見てみましょう。
上位50都市が公表されています。詳細確認されたい方は、左の表をクリックしてみてください。上位5位は以下の通りです。
- 1位:ロサンゼルス都市圏 68,823人
- 2位:バンコク 55,081人
- 3位:ニューヨーク都市圏 47,564人
- 4位:上海 40,747人
- 5位:シンガポール 36,624人
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当然この辺は日系エアラインが直行便をしっかり出していますが、OneWorld(OW)系は、ロサンゼルスのみがアメリカン航空が直行便を出しているだけで、あとは就航先国に同じアライアンスのエアラインがいないため、JALがカバーしている印象ですが、一方でStarAlliance(SA)系は、タイ、中国、シンガポールの就航先に同じStarAlliaceのエアラインがいますので、アライアンスで見るとOneWorldとの差は圧倒的です。(データは2019年11月時点でのデータ:コードシェア便除く)
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ここからは、JALが5大在留邦人都市に対し、さらに増便しかけてくる可能性があるように見えます。
日系エアライン未就航都市
最新在留邦人者数TOP50位都市圏内で、日系エアラインが就航していない都市は、以下になります。
勢い、日系以外の各社所属するアライアンスの直行便数も少なく、何か理由があるようにも思います。(データは2019年11月時点でのデータ:コードシェア便除く)
OW:OneWorld、SA:StaraAlliance、ST:SkyTeam
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日系エアライン未就航地の中では、JALがトロント、オークランド、アトランタ、ポートランド
ANAがブリスベン、アトランタ、ポートランドあたりが候補かと思います。
OneWorld未就航地及び低率就航地
OneWorldとして就航していない都市もしくはOneWorld率(本数)として20%以下の都市を抽出してみました。
上記データからは、JALとして増便もしくは新規仮設候補となりえる都市としては以下あたりを選んでみました。
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増便候補:上海、シンガポール
新規候補:サンノゼ、トロント、オークランド、デュッセルドルフ
StarAlliance未就航地及び低率就航地
StarAllianceとして就航していない都市もしくはStarAlliacen率(本数)として20%未満の都市を抽出してみました。
上記データからは、ANAとして増便もしくは新規仮設候補となりえる都市としては以下あたりを選んでみました。
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増便候補:シドニー、ロンドン、香港
新規候補:メルボルン、ブリスベン、サンディエゴ、アトランタ
まとめ
ここまでのデータから、勝手に増便と新規就航地候補を独断と偏見で選んでみました。
JAL
新規就航候補地:サンノゼ、トロント
JALはしばらく新規就航のニュースなく2020夏ダイヤでようやくベンガルール(圏外)、大連(39位:約5千人弱)が選ばれました。北米線も増便は行いましたが既存路線についてとなりました。
同社はここまでの経緯から、なかなか新規路線開設に慎重な姿勢を崩しませんが、さらなる開設を検討されるなら、在留邦人数が多く、ANA一択のサンノゼに挑戦いただければと思います。
また、トロントも在留邦人数1万人超をほこる都市で、デトロイトに近く自動車関係の日系法人も多数進出していますので、エアカナダ1社にお任せはもったいないような気もします。
増便候補地:上海(虹橋)
2020年夏ダイヤで、羽田ー上海(浦東)が増便されましたが、上海(中国)はOneWorldはアウエー(JALは中国東方とコードシェアですが)、是非上海(虹橋)の自社運航便増便もお願いしたいところです。
ANA
新規就航候補地:アトランタ
2019年にウイーン(圏外)、パース(32位、約7千人)、チェナイ(圏外)、2020年にミラノ(49位:約3千人強)、モスクワ(圏外)と積極的な新規就航を進めており在留邦人の視点では、スカイチーム盟主デルタの本拠地を残すのみのように感じます。デルタは今夏成田撤退し羽田への完全移転となっておりますので、そろそろ日系もアトランタ便を飛ばす時期なのではないでしょうか?(政治的に不可能でないなら)
増便候補地:シドニー
オーストラリアへは、シドニー毎日1往復に、2019年にパースが加わりました。OneWorldのカンタスの本拠地であり、アウエー感否めませんが、なぜ2番目の就航地として、メルボルンや、ブリスベンで勝負を挑まず、パースを選んだのか、在留邦人数(3,400人)及び同地商工会のメンバー企業を見ても不明です。
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まずはあえてシドニー増便でオーストラリア市場をしっかり攻略いただければと思いました。
最後に
在留邦人を切り口に日系2大キャリアの新規就航地を予測するのはかなり考え方として新しくはありませんが、日系海外在留邦人としては、居留地から日系の直行便のあるなしは、かなり心の支えになることは間違いありません。
そのようなかなり偏ったデータのみで、希望的観測と独断と偏見で新規就航候補地と増便候補地を強引に選んでみました。2オリンピック後の両社の事業拡大はどのように進めていくのか、是非注視していきたいと思います。
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